作ってわかる偶然生まれる新機能!カードが開く収納部とは?

新しい財布作りをおこなう時は、本革は生地が高いので紙やボール紙等で試作するのが一般的です。しかし、シンプルな作品作りを目指すと、どうしても質感やデザインのバランスなどがつかみきれないことがあります。ですので試作時は量産に使う革を使って納得するまで試作します。稀に予定しない機能や効果が生まれることがあり、作り手の楽しみの一つでもあります。

今回の作品はフタを開くとカードを収納するスリットが中央に三本現れる形になってます。クレジットカードは0.76mmに統一されているので9枚重ねても6.84mmにしかなりません。中央にまとめても厚くならないのです。横にずらしながら収納スペースを設けると、収納ケースの革パーツの厚みが重なりかえって厚くなります。お手元の財布をご覧いただければわかりますが、カード収納部の革はとても薄く強度が取れなくなっていませんか。これではエイジングを楽しむ前に壊れてしまいます。

小ささを求めながら、耐久性を追求した今回の構造ですが、思わぬ便利な機能が生まれました。3つのスリットにカードをセットしてフタを開くと2mmの厚革が上手くは働いて、カードが扇状に広がります。選びやすく、カードの背面に指が回るので取り出し易くもなります。シンプルでありながら使い勝手と耐久性が両立する発見でした。

マクアケプロジェクト、本日開始しました!詳しくはプロジェクトページで。

https://www.makuake.com/project/hiiro38/

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