『作品』と『製品』の違いについて

マクアケプロジェクトと共に始まったHIIROシリーズ。おかげ様で五周年を迎えることができました。沢山のサポーター様に共感いただけ、感謝の想いがつきません。

HIIROシリーズのアイテムは、作り手としての想いを込めて『製品』とは呼ばす『作品』と呼んでます。両者とも近い言葉で同義語として扱われることもありますが、敢えて使い分けてます。

日本の革業界には『職人』が沢山いらっしゃり、百年を超えるような老舗が沢山あります。『伝統』や『技』の世界と言っても良いのかもしれません。しかし現実は厳しく、低価格の海外品に押されて『国産』とうたいながら、製造現場は外国人労働者なんて言うくらい厳しい話しも聞きます。大手アパレルが海外品を扱うことで品質向上が進み『伝統』や『技』だけでは立ち行かなくなっているからです。

ファッション業界は『流行』によって活性化してきた過去がある為、流行った『モノ』を追従する文化が日本にはあります。簡単に言えば『パクリ』です。ちょっと変えて、品質が良く、安ければ売れると言う考え方です。一番手間のかかる『コンセプトや背景』をすっ飛ばして『流行』にのるのですから、売れないリスクも開発経費も大幅にカットできます。テレビや雑誌が力を失い、ネットで情報を選ぶ社会になった今、このビジネスモデルだけでは、成り立たなくなってきています。素材やデザイン、機能を変えても背景や心証が同じなら『パクリ』として炎上する危険があります。

HIIROシリーズは、リスクも手間もかかりますが『コンセプトや背景』にとことんこだわった『モノ作り』を目指しています。機能や外観だけでなく、ライフスタイルや志向に変化と成長をもたらす『モノ』として『製品』ではなく『作品』と呼んでます。流行に振り回されて『使い捨てる』時代から、お気に入りをずっと使い続ける『大人カッコイイ』作品を生み出したいと活動してます。

クラウドファンディングは数と売上が一目瞭然なので『売れなかった作品』は、誰も追従してきません。目先の金額も大切ですが『作品』としての評価は、共感いただけた方の心に『どれだけ深く刺さったか』だと考えてます。相棒として愛用頂いている方のコメントを沢山いただけ、とても励みになってます。


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