モノからコトへ

周りを見回せば当たり前のように何でもそろっている時代になり『何かを手に入れる』ことでワクワクすることが少なくなりました。買い替えることの手間や処分のおっくうさが先に立つくらいです。

普通に暮らしているなら、スマホ、一つでテレビもゲーム機もオーディオも雑誌も要りません。ネットを使えば何でも手に入るので、遠くのお店に出かける機会も減りました。

モノの所有から得られる優越感などの価値は年を追うごとに目減りしています。『ブームに乗ってちょっとお安く』なんて商品を見るととても残念な気持ちになります。それを作らされている職人はきっと不本意なんだろうと思えてなりません。知らずに買って『それパクリだよ』なんて指摘されたら目も当てられません。

ところが日本のモノ作りの現場は、思った以上に『昭和』なのです。マーケティングも工夫も発明もせずに『数と安さ』を追った結果が、今の『日本の弱さ』なんじゃないでしょうか。

先日『書店袋風レザーバッグ』と言う作品を発送しました。サポーター様から『久しぶりに書店に出かけ、本を選ぶ楽しみを思い出しました』と言う、とても嬉しいメッセージを頂きました。『モノ』が『コト』に変わった瞬間です。

革製品をステータスとして持つことが『大人』なのではなく『モノ』からどんな『大人カッコイイ』体験を提案するか、そんなことを考えてモノ作りに励んでます。

※『書店袋風レザーバッグ』クラウドファンディングプロジェクトはサポーター募集を終了してます。

0コメント

  • 1000 / 1000