革が「サスティナブル」って本当?
本革で作品を作っていると「革がサスティナブルであることをもっと訴求しては」などと言われ、困惑することがあります。「革」は食用牛などの「皮」からできているので廃棄物を減らすというが本当でしょうか。廃棄物から作ったモノがどうしてあんなに高いのでしょう。ワニの皮ならともかく、牛や羊皮に稀少価値があるとはとても思えません。
「皮」を「革」にす作業に「なめし」と言う工程がありとても手間がかかります。安くする手段として「クロム」と呼ばれる重金属を使ったものが一般的で「クロムなめし」と呼ばれています。「クロム」が環境や人体に優しいなんてとても言えません。
「クロム」を使わない「植物タンニンなめし」の「ヌメ革」を使うようにしてますが、そもそも高いという背景には沢山の工程や手間がかかるということです。水や物流、機材など、資源やエネルギーを消費した証で「サスティナブル」とは真逆なのだと思います。
本革品を「サスティナブル」と呼べるのは、長く使い続けるコトができたユーザーだけだと思います。丈夫で飽きずに愛着の持てる道具を選べる人が『大人カッコイイ』んじゃないでしょうか。そんな作品作りを目指してます。
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